トレセンコーチが「トレセンのすべて」を暴露してみた!
こんにちは。
現在U-12トレセンコーチをしているTコーチです。
某県某地区のトレセンチーフコーチがトレセンのすべてをお伝えいたします。
1.三位一体の強化策を知ろう
日本サッカー協会(JFA)技術委員会では、「日本が世界のファーストランクと対等に戦うためには何をすればよいか」という命題のもと、日本サッカーの強化構想として「三位一体の強化策」を掲げています。
「三位一体の強化策」とは、①代表強化 ②ユース(若年層)育成 ③指導者養成という3つの部門が同じ知識・情報を持ち、より密接な関係を保ちながら、選手の強化育成と日本サッカーのレベルアップを図るというシステムです。
2.トレセンてなに
「三位一体の強化策」の中のユース育成の中心的役割を果たしているのが「トレセン制度」です。
「日本サッカーの強化、発展のため、将来日本代表選手となる優秀な素材を発掘し、良い環境、良い指導を与えること」を目的に始まった制度です。
トレセンでは、チーム強化ではなく、あくまでも個を高めることを目標に育成を行っています。
めっちゃ簡単にいうと、上手い選手を集めて、良い指導を受けて、より上手くなりましょう!ってことです
3.トレセン階級について
トレセンには階級があります
地区トレセン
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地域トレセン
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↓
⚽日本代表⚽
良い選手はどんどんステップアップしていくシステムです。
まずは地区トレセンに入って一つずつ階段を上っていくイメージですが、実力社会なので飛び級も全然あります。
4.トレセンってどんな練習するの
ナショナルトレセンから練習のテーマやメニューが落ちてきてそれをやりますが、それが絶対ではありません。
ナショトレと地区トレの選手では技術も理解度にも差があるので、同じ練習メニューがいいとは限らないからです。
基本は目の前の選手に合わせてコーチが練習メニューを考えてやるって感じです。
具体的な練習メニューが知りたければコメントください。
公開します!
5.トレセンって何人入れるの
各県、各地区でバラバラで決まりはありません。
自分達の地区では5.6年生で選考会をしますが、今年度はコロナの影響で6年生だけ選考会を行い選手を決めました。
各チーム3名の推薦選手を出してもらい、FP68人、GK10人が選考会に参加しました。
ちなみに合格者はFP21名、GK4名でした。
6.トレセンの選考基準
①基本技術
(キック、ドリブル、ボールコントロール)
②クリエイティブ
(観る、判断力、感覚、アイデア)
③秀出した能力
(サイズ、スピード、レフティー)
④オフでの関わり
(コーチング、良い準備、動き出し)
①~④の総合値で判断しています。
自分達の地区ではこれを共有して目線を合わせていますが、地区によっては違うとこもあるかもしれません。
結局は上手くて身体能力(でかい、早い、強い)が高い選手が受かりやすいってことです。
7.選考方法
トレセンコーチが各選手に点数をつけます
評価人数
◎3人→3点
○8人→2点
△10人→1点
選考会後、全員の点数を集計して順位を出して、それをベースに話しあいで決めます。
だいだい1番から16番目くらいは簡単に決まりますが、最後の5人くらいを決めるのにすごく時間がかかります。
そんなときに点数が多少低くても、めっちゃ足早いとか、めっちゃでかいとか特徴がある選手が割り込んできたりします。
8.まとめ
今回、話したのは自分の地区での話しです。
他では推薦人数や受かる人数、選考基準が多少違ったりもしますがベースはだいだい同じです。
そして、U-12年代でトレセンに入ったからといって必ず将来成功すると限りません。
選手がいつ成長するかは誰にもわかりませんし、逆に早くからトレセンに入り天狗になって努力を怠るパターンがあるからです。
自分のまわりでU-12年代でトレセンに入っていた選手は、8割ぐらいは高校サッカーで活躍していません。やめているかベンチを温めていました。
【結論】
トレセンに受かったから将来も活躍するとは限らない。
トレセンに受かっても天狗にならず謙虚に努力を続けていくことが大事
トレセンに落ちたらその悔しさをバネに頑張りましょう!
ちなみに自分も選手時代はトレセンに受かったことは一度もありませんでした。笑